ピアノという楽器は弾けばだれにでも音が出せるけれど、
美しい「音楽」として聴かせられるようになるには、
結構年月がかかります。
だから、習う方にも教える方にも
そしておうちでサポートして下さる保護者のかたにも、「根気」が必要です。
私も講師として教えさせていただく立場の者であっても、昔は教わる側でした。
当たり前ですが…。
ですから、一つの曲を仕上げるまでの苦労や難しさはわかるつもりです。
でも、「できる」ようになって年月が経つと、生徒さんがどんなことに困っているのか、どういうことで躓いているのかという問題を、時々軽く扱ってしまいそうになります。
どういう言葉かけをしたらやる気が倍増するのか、常に初心を忘れずにいなければ、と自分を律しています。
”悩む立場に立って”いつも物事を考えたいものです。
生徒さんに対しては、いつもそのことを忘れずにレッスンさせていただいています。
生徒さんそれぞれが”紡ぐ”音。。。
個性も音色に影響します。
その音に耳を澄ませ、感じ取り、心の声にも耳を傾けながら、私は集中します。
「先生」と呼ばれるからには、それにふさわしい
細かな気配りや指導をしたいと思っています。
いつも生徒さんのレッスンは、本当に楽しみ!
それぞれの努力に、その成長に、変わってきた演奏に、
先生は毎回嬉しくてたまらないのです。
でも、何かが足りない時はその生徒さんに合った声かけで、
気づいてくれるように促します。
演奏に対する適切な指導が最も大事ですが、
こういうちょっとした心配りや声かけも非常に重要だと思いますし、
「先生」の大きな役割だと考えてます。
何事もまず、”気持ちありき”ですから…。
上手になりたい!という気持ちがあって何事も頑張れるのですから。
どの生徒さんにも、
「途中で投げ出さず、最後までやりぬくことが一番大事だよ」
と伝え続けています。
「やれば、きっとできるよ!」…その願いをこめて♡
…でもね、みなさん。
白状します(笑)。
我が子に対してだけは、私は「先生」になりきれません。
それは、感情が先に出ちゃうから…でしょうか。。。
そして、厳しさが全面に出てしまいます。
まったくもって、レッスンの時とは違う私がいます(苦笑)。
それでも、彼女が”音楽大好き”でいてくれるのはなぜでしょうね~。
とっても不思議です。
私に叱られて泣いても、レッスン終了のゴングが鳴ってしばらく経つと、
「ふんふ~ん♪」と彼女の鼻歌や歌声(断片的にしか歌えませんが)が
聴こえてきます。
そして、
「ピンクのドレス、きます」
「はっぴょうかい、やります」(←今年はまだ終わったばかりなのに!)
と、ちっちゃい声でつぶやくのです。
我が家の七不思議の一つです。